2012年2月16日木曜日

0216 Meek's Cutoff

最近NYの女性監督で注目されているというケリー・ライヒャルトのオレゴン3部作の最終章『Meek's Cutoff』をやっと。ウィル・オールダムが出ていた第1作『Old Joy』、そしてミシェル・ウィリアムズ主演の第2作『Wendy and Lucy』に続くオレゴンを舞台とした作品がこの第3作目の『Meek's Cutoff』。
第2作『Wendy and Lucy』でも主演したミシェル・ウィリアムズが引き続きこの第3作目でも主演。この規模というか、こんなインディ映画にもどんどん出ている時点で素晴らしいです。飼っていた犬(ルーシー)がいなくなって...ミシェル・ウィリアムズが途方に暮れる...という、超地味ながらミシェル・ウィリアムズがナチュラルに目線低く魅せてくれた『Wendy and Lucy』よりも、さらに感触としては地味なこの今作『Meek's Cutoff』、舞台は1845年。東からオレゴンへと目指したアメリカ西部開拓時代のおそらく"オレゴン・トレイル"にまつわる話しです。険しい道のり、そこにはまだインディアンの影(姿)もあり、ほぼ砂漠な荒野の中、オレゴンまで無事たどり着けるか否か、そんな中、3家族がまとまりオレゴンへと目指します。3家族の構成はミシェル・ウィリアムズ、あの「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」のポール・ダノ、そしてゾーイ・カザン、シャーリー・ヘンダーソンなどなど。

効率よくオレゴンへと向かいたいがため、道を知っているというMeek(ロン毛に髭でほぼ顔が覆われていたため全然気付きませんでしたがこの役、ブルース・グリーンウッドでした)を雇い先導させます(実際の当時もそんな役回りの人がいたらしいです)。タイトルにある"Cutoff"は「近道」の意味で、直訳すればタイトルは「Meekの近道」。しかしながら"Cutoff"の別の意味としての「限界」の意も徐々にストーリーに重なっていきます。特に何が起きるでもないんですが、『Wendy and Lucy』では犬がいなくなる前と後、そしてこの『Meek's Cutoff』では原住民(インディアン)が出てくる前と後での変化といったあたりがケリー・ライヒャルトの装飾なくシンプルだけどグッと魅せるグルーヴ(味)として(スキル不足で言葉ではとても書けませんが)感じました。また、ウェスタンですが、いわゆる"西部劇"の派手さはラストまで一切なし。ポール・ダノが出ているせいかもしれませんが、"石油と血"だった「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」とも(まるで内容は異なりますが)、さながらこのベター・ライフを求めてのオレゴン・トレイルの厳しさは"水と血"的にかぶりました。圧倒的に地味で派手さはないですが、「これがオレゴン3部作の最後の余韻か!?」とケリー・ライヒャルトの感じに浸れるには十分の結末、内容ではありました。

大胆に言えば、字幕はなくても話しは凄くシンプルなので「知る」といったり「見る」といった分には雰囲気的に輸入盤で大丈夫なのですが、是非とも「知る」「見る」以上のレベルで見てみたいのでケリー・ライヒャルトの機運が高まりオレゴン3部作共に日本盤が出て欲しいところです。