2012年1月24日火曜日

0124 黄海(哀しき獣)

衝撃の『チェイサー』に続くナ・ホンジンの長編2作目『黄海(哀しき獣)』を!今回も主演は『チェイサー』の2人、ハ・ジョンウとキム・ユンソク先輩。MZT先輩は昨年末にいち早く見ておられましたが、ぼくもやっと見れました。
ハ・ジョンウ

北朝鮮とロシアに接する中国領“延辺朝鮮族自治州”に住むマイノリティーとしてのこの2人の朝鮮族が黄海をメタファーに韓国へと..。まあそんな前知識なくこのストーリーに身を任せれば、そこは正にザ・映画体験の極み。ナ・ホンジン監督は歳的にはなんと僕の1つ上!その辺りも含めて凄すぎるのですが、逆に凄すぎて話しの展開についていけない部分などもあったりしたのですが、そんなことは見終わり反芻すれば「あれがああしてああなったんだろう」と辻褄は無問題。「えーっと、これは?」って考えている間にぐいぐいと物語が進み動き出して止まらない感じも心地よかったです。
キム・ユンソク先輩

とにかく非常にデリケートな社会的な題材の中で、圧倒的なまでのパワーを見せつける「動きもマインドも基本正面突破!」のハ・ジョンウと、「おれが一番!」のキム・ユンソク先輩の怪演技に加えて、実に「これぞ、苦い顔!」と言えるダンディに渋く悪い顔を見せてくれる韓国側のボス(社長)役チョ・ソンハという3人の三つ巴的なストーリーの重なりと展開が鬼過ぎて否応なくアガりました。世の中みんな「哀しき獣、最高!」って言っているのでその辺りの点のみにおいて一抹の気負いすらあるのですが、いいものはいいということで、臆面なく、迷うこともなく「これはいい!」って言い切れるレベルの力溢れる激烈に面白い内容なだけにほんとこれできゃっきゃと余韻を楽しみたいです。

で、このナ・ホンジン(나홍진)のテンションのタイミングで彼の長編デビュー作『チェイサー』以前、というか『チェイサー』へと続く短編2作も見て見ました。どちらもせりふなしなので字幕入らずで余裕で見れます。
短編第2作目『汗(한):2007年』。汗を切り口にしたナ・ホンジンらしさ全開の見応え抜群の11分。
短編第1作目『完璧な鯛料理(완벽한 도미요리)::2005年』。デケデケデケ~♪でお馴染みベンチャーズをBGMに、完璧な鯛料理作りに奮闘するダーク・コメディ。完成度はナ・ホンジンの若気の至りでは全然なく面白かったです。こちらは9分くらいでした。